❁自然情報❁「クリのしっぽ」
みなさま、こんにちは。
エコパは虫の音が高くなり、すっかり秋めいてきました。
今回は秋の味覚にもなる、クリをご紹介します。
エコパ総合受付のあるグリーンロッジはまさに「大きなクリの木の下~♪」にあります。

今、この大きなクリの木から、緑色の毬栗(イガグリ)がたくさん落ちてきています。
先日来園した小学生の男の子が「グリーンなグリグリがいっぱいだ!」と言ってくれました。
本当にいっぱいです!

これらのイガグリをよく見ると、「しっぽ」がピョン!とついています。

後付け(ゴミが挟まったとか)ではなく、元からしっかりくっついているもののようです。

この「しっぽ」はいったい何でしょう(・・?
答えをお伝えするために、クリの花の構造についてお話しします。
クリには「お花」と「め花」の区別があります。
たくさんのお花が穂になって並んでいる「花穂」の根本に、め花が1~4個付きます。

この根元のめ花がイガグリになり、お花が並んだ花穂がイガグリの「しっぽ」になるのですね。
「しっぽ付きイガグリ」の正体は、いっぱいのお父ちゃんを(雄花)を付けた子ども(イガグリ)なのでした。
なぜこんなにたくさんイガグリを落としてしまうのでしょう(。´・ω・)?
「グリーンなグリグリ」を割ってみたら、その答えのヒントがないかしら…
イガを割ると3つの小さい実が入っていました\(^_^)/と思ったのですが…、

さらに割ると、

渋皮しかない(@_@)!!!
渋皮は種子の皮(種皮)です。
渋皮の中にあるおいしい部分、種子がありません!
これはおそらく、め花が受粉または受精できなかったからなのかも知れません。
では、なぜ受粉・受精できないのでしょう(?_?)
「しっぽ」になるほど、お花はたくさんあって、花粉もたくさん作られているでしょうに…
これは、クリが自分の木の花粉では実を結ばない性質(自家不結実性)を強くもっていることが原因かもしれません。
ですので、山にいる他のクリの木から花粉が届かないとだめなのですね。
「しっぽ」のお父ちゃんたちの花粉では、おいしい種子になれないのです💦
クリの花は独特な強い香りを放って虫を呼び、花粉を運んでもらう虫媒花なのですが、
虫もすべての雌花に花粉を届け切れなかったのでしょう。
種子になれないと判断されたイガグリは、「生理的に」落とされてしまう可能性があります。
そのほか、日当たりが悪いものや、枝に実が多くつきすぎている場合も、イガグリは「生理的に」落とされるといわれています。
そうして、枝に残された実が、大きく立派で、おいしい種子になるようにしているのです!
森の中で見たクリの実はまだ緑でしたが、おいしい部分があったようです。
だれか(リスかな?)がきれいに食べていました。

栗の木に残ったイガグリたちが大きくおいしくなって落果してくるのも間もなくです。
実りの秋になりますね。
ぜひ、みなさんも森の秋を感じに、エコパ伊奈ケ湖にご来園ください。
※エコパ園内で採集やお持ち帰りはできません。