8月17日に自然教室「キラキラうんち虫を探せ!」を実施しました!
みなさま、こんにちは!
お盆休みで山や海など各地賑わっていますね!
川遊びや虫取りに魚釣りなど夏は色んな遊びがありますね!
エコパ伊奈ヶ湖では、この夏に自然教室で少し変わった虫の観察会を行いました。
その名も「キラキラうんち虫を探せ!」です!
うんち虫ってなに!?キラキラ?と不思議に思われる方もいらっしゃると思います。
実はエコパには野生動物のうんちを食べる虫「オオセンチコガネ」が生息しています!
この虫がキラキラと輝く見た目で、うんちを食べる不思議な生態をしているため、
ぜひ観察してみようという自然教室になります。
当日は北伊奈ヶ湖サービスセンターでガイドから、オオセンチコガネについての紹介から始まります。
オオセンチコガネなどうんちを食べる甲虫(コガネムシの仲間)は「糞虫」と呼ばれています。
糞虫の仲間ではフンコロガシが有名ですね!
ガイドから本物のフンコロガシの標本を見てみます!
実際に見てみると大きさや脚のトゲトゲに、ビックリする声があがります。
左側の標本がファーブル昆虫記に登場する有名なフンコロガシ「ティフォンタマオシコガネ」です。
前脚で逆立ちしてうんちを転がすので、前脚のトゲが長くて立派ですね!
オオセンチコガネもフンコロガシと同じ糞虫の仲間ですが、うんちは転がさないで地面に穴を掘って、
ライバルがいない安全な穴の中で、持ってきたうんちを食べます。
糞虫について知れたら、いざオオセンチコガネを探しに出発!
みんなでどこだ~どこだ~と探し回ります!
探していくうちに、あちこちで、いたよ~!見つけた!と声があがっていきます!
一通り探し終えたら、ガイドが特別に仕掛けておいたトラップを見てみます!
(※一般の方は採集トラップの設置はご遠慮いただいております)
トラップの中を覗いてみると・・
いました!オオセンチコガネがたくさん!
地面の上に広げてみたら、なんと1つのトラップに最大15匹も入っていました!
子どもたちも歓声をあげながら夢中で数を数えてみます(笑)
見つけたオオセンチコガネを室内で観察してみます。
青みが強い個体もいれば、緑みが強い個体など、同じ赤い色でも個体によって微妙に色が違って面白いです!
ちなみに、このオオセンチコガネは地域によって色が大きく変わることでも有名です。
ガイドから滋賀県の青い個体と三重県の緑の個体の標本を見てみます!
今回エコパで見つけた赤い個体とは全く違う色の個体で、綺麗~!と驚きの声がでました!
旅行先の山でオオセンチコガネを見つけたら、何色か注目したら面白いですね!
オオセンチコガネの色を観察したら、今度は形に注目してみます。
前脚を観察するとトゲトゲしています。
これをガイドが3Dプリンターで作った拡大模型で見てみると・・
スコップのように、大きく平たい形になっていることが分かります!
同じ大きさで作ったカブトムシの脚と見比べると、特徴がはっきりと分かります。
左側がカブトムシの前脚で、右側がオオセンチコガネの前脚です。
カブトムシはトゲトゲが小さいですが、木登りとケンカで踏ん張るために脚の爪が大きく発達しています。
オオセンチコガネはトゲトゲが薄く大きくなっています。
オオセンチコガネはこの前脚で土を掘ります。
自分が穴に隠れてうんちを食べるときは3~6cmの深さの穴ですが、
大事な卵を産むときは、なんと80cmも穴を掘るんです!
深く掘ることで、卵と一緒に埋めた幼虫用のお弁当のうんちが雨水で痛まないようにしたり、
他の生きものに食べられないようにしていると考えられています。
事前に作ったオオセンチコガネの縦長水槽で見てみると、確かに3cmぐらいの深さの穴にいるのが観察できました!
観察を終えたらオオセンチコガネは全て元の場所に返してあげます。
このオオセンチコガネは、主にシカのうんちを食べて暮らしています。
エコパではシカを中心に色んな野生動物多く生息しているからこそ、オオセンチコガネが生息することができます。
そんな美しいオオセンチコガネにいつまでも会える豊かな森が続くために、森で遊ぶときは自然を大切にしたいですね!
(※一般の方は園内の生きものを捕まえて持ち帰るのは出来ないため、ご注意ください。)
エコパでは、うんちをする野生動物について調査する「カメラで野生動物調査」やキャンプ飯など
色んな自然教室を開催します!
ぜひ、みなさまのご参加お待ちしております!