10月19日に自然教室「カメラで野生動物調査~カメラはずし、動物見分け編~」を実施しました!

みなさま、こんにちは!

最近、寒さが増してきましたね。
エコパ伊奈ヶ湖では昨日の最高気温は15℃、最低気温は12℃で日々寒くなっています。
木々の枝先の葉が色づいており、紅葉が始まろうとしています。

そんなエコパの森では10月19日に自然教室「カメラで野生動物調査~カメラはずし、動物見分け編~」を実施しました!
この自然教室はエコパの森で、野生動物が残した手がかりをもとに、自動撮影カメラを自分達で設置して、野生動物の暮らしを調査する自然教室です!前回9月21日の「手がかり探し、カメラ設置編」でカメラを設置してから約1か月たったので、今回はどんな野生動物の暮らしが映るか見ていきます!

 

最初に前回の内容をふりかえって、カメラをつけた目的を思い出します。みんなシカが映ってほしい!と声が上がったので、ガイドの箱からシカの毛皮が登場しました!大きな毛皮に歓声が上がりながら、みんなで触ってみます。こんな大きな毛皮のシカが今回カメラに映るか期待が上がっていきます!

 

この森に野生動物がいることを再確認したら、森に仕掛けたカメラの回収に向かいます。
歩ていると……

オオセンチコガネやエンマコオロギがたくさんいました!
オオセンチコガネは野生動物の糞を食べる虫です。
たくさんいるならきっと、野生動物もたくさんいてカメラに映ってるかも!?

 

 

足元の生きものに夢中になりがら歩いていると今度は……
地面が広く浅く掘られてました!

みんなで顔を近づけて覗き込んでみると、動物の毛が少し落ちていました!

これはシカの泥浴び跡です!
シカのオスは繫殖期になると自分の尿と土を混ぜて作った泥を体に塗って、メスにアピールします。
繫殖期の秋は森の中に、こんな痕跡が残っています。

さらに進んでいくと、また別の泥浴び跡が見つかりました!
合計3箇所も見つかりました!
おそらく、森の奥でしたらもっとあるでしょうね。
繫殖期になって、シカのオスたちは大忙しですね!

野生動物が残した痕跡を見ながら、みんなでカメラも回収していきます。

 

最後のカメラも回収します!
カメラの周辺にはリスが食べたクルミの食痕がたくさん落ちていました!
リスは歯でクルミの殻を削って半分に割って中身を食べます。
きっとリスがクルミを食べている様子が撮れているに違いない!と期待が膨らみます。

全部で4台のカメラを回収したら、部屋に戻って、映像を見ていきます!

さっそくシカが映りました!
地面の草をシカのメスが食べていました!
                                                          

見慣れないカメラが気になって近づいてきたり……

角が生えた立派なオスも映りました!

シカの角はオスだけにあって、毎年1年に1回新しい角に生え変わります。
新しい角は1歳年をとるにつれて、枝が1本増えます。
4歳までは毎年枝が1本増えていくので、この個体は角に枝が無いため1歳と考えられます。

朝になると左側でニホンリスが映りました!

水辺に仕掛けたカメラには、水面に浮かぶ藻を食べるシカが映りました!
夜に水につかって寒くないのでしょうか…

 

クルミの食痕が散らばっていたカメラではニホンリスが何度も映っていました!

クルミを食べたり、地面に埋めている個体もいました!
ニホンリスは冬も冬眠せず活動しています。食べものが少ない冬に向けて、クルミなど木の実をあちこちに隠しておきます。この行動は貯食と呼ばれています。
隠しておいた食べもののお陰でリスは冬を乗り越えられて、埋めて忘れられた木の実は隠されたお陰で春に芽を出すことができます!

撮影された色んな動画を見ながら、撮影された場所、野生動物の種類、撮影された時間をシートにシールを貼りながら記録していきます!

そうすると段々、どこにどんな野生動物がいて、いつ頃起きているかが見えてきました!
リスは明るい時間に活動し、シカは主に暗い時間に活動していることが分かりました!

さらに、リスの動画はたくさん撮影されていたので、リスがクルミを拾いにくる回数は増えているのか、リスが来た日にち、その日に来た回数の表を見ながらシールでグラフを作ります!

すると、リスが来ている回数が増えているのが分かりました!
これから食べものが少ない冬に向けて、リスはどんな気持ちなのか、みんなで考えてみます!
食べものを貯めるのに焦っている!忙しい気持ち!と声が上がっていきます。

全ての動画を見終えて、最後にみんなで野生動物と仲良くするには、どうすればいいんだろうと話し合って考えました。暗くなるとシカの時間だから、キャンプで泊まったら驚かさないように夜は静かにする。動物が住んでいる森は残すなど色んな意見が出ました。今回、森で野生動物の暮らしの跡を見て、自分達で仕掛けたカメラに映った野生動物達の様子も見たことで、森には野生動物が暮らしていて、そのためにも森を大切にしようと実感してもらえた様です。

 

クマも見たかった~と声が出たので、最後におまけでツキノワグマの毛皮をみんなで観察しました!
※エコパ伊奈ヶ湖がある櫛形山は山頂付近にはツキノワグマが生息していますが、エコパ伊奈ヶ湖周辺では殆ど姿を現すことは無いです。  
   

エコパ伊奈ヶ湖では生きもの関係の自然教室以外にも、焚き火カフェなどアウトドア体験も行っています。
みなさまのご参加お待ちしております!