5月25日(日)に自然教室「カエル調査隊」を実施しました!
みなさま、こんにちは!
少しずつ気温が上がって、夏に向かっていますね。
甲府盆地では暑い日でも、エコパでは最高気温が
10℃後半から20℃前半で涼しいです♪
そんなエコパでは、5/25に自然教室「カエル調査隊」を実施しました!
エコパのガイドスタッフと一緒に、園内を歩きながらカエルの生態を学ぶ自然教室です。
園内にはアズマヒキガエル、モリアオガエル、タゴガエル、ヤマアカガエルの
4種類のカエルが生息してます。
5月後半なら、アズマヒキガエルとヤマアカガエルのオタマジャクシ、
モリアオガエルとタゴガエルの卵塊を観察することができます。
当日は、最初に森林科学館内で、ガイドから今いる場所やカエルについて簡単な解説から始まります。
最初にガイドから、今いる場所が櫛形山という山の中腹で、標高約900mの高い山にいることを説明します。
そんな高い山には、どんなカエルがいるのか、考えて絵を描いてみます♪
みんな真剣に、こんなカエルがきっといるに違いないと考えながら絵を描いていきます!
絵が書き終わって、隣の人同士で絵を紹介しあったら、ガイドがエコパにいる4種類のカエルを紹介します。
モリアオガエルやタゴガエルなど、ふだん、みなさまが見ないようなカエルの写真と名前が上がって、
ほ~~と声が上がりました。
生息しているカエルの種類と見た目が分かったら、今度はどんな場所にいるのかジオラマの模型で探してみます!
あっちだ!見つけたよ!とジオラマの前で声が上がっていきます!
ジオラマの模型のカエルをよく見ると、モリアオガエルは木の枝にいて、
アズマヒキガエルなど他のカエルは地面や水辺にいることが分かりました。
カエルは種類によって生息する場所が違うんです!
それぞれのカエルが、どんな場所に生息しているかが分かったら、
いよいよカエルを探しに行きます!
今回は、カエルを探しながら、カエルに関係するものも探してみようと、
ガイドが作成したカエルのビンゴシートを片手に森の中を歩いていきます!
森林科学館から出て早速、カエル池でモリアオガエルの卵(泡巣)を発見!!
1~2~とみんなで、泡巣を数えてみたら、なんと4個もありました!
モリアオガエルは指先に大きな吸盤があって木の上で暮らすことができます。
木の上なら地面よりも敵が少なく安全に暮らせます。
そんな場所だからこそ、池の上に泡を作って中に卵を産みます。
卵から孵ったオタマジャクシは池に落ちて、池で成長します。

過去に撮影されたモリアオガエル。指先の吸盤の大きさに注目!
次のカエルを探して、今度は南伊奈ヶ湖に向かいます。
道中、カエルとは関係ないですが、キノコの仲間のツチグリを発見!
指でついてみると、胞子が舞います!
胞子が舞うたびに、わぁっ!と驚きの声が上がります(笑)
南伊奈ヶ湖の林に着くと、カエルの声が聞こえてきました。
みんなで静かに耳をすませば、細かくクゥワッ!クゥワッ!と聞こえてきます。
鳴き声が聞こえるのに姿は見当たりません。
それもそのはず。
鳴き声の主は、タゴガエルでした。

過去に撮影されたタゴガエル。
タゴガエルは水がわずかに流れる水流の石の下に姿を隠しています。
石の下なら、安全なため卵も石の下に産みます。
今回は姿と卵は見つかりませんでしたが、鳴き声はしっかりと確認できました。
林から湖に向かうと、湖にアズマヒキガエルのオタマジャクシが大量にいました!
足場が悪いためガイドがバケツにすくってきて、みんなで観察してみます。
ケースに入れて、横からオタマジャクシの足が前と後ろどっちに生えているか観察してみます。
オタマジャクシは、左右後ろ足➡左前足➡右前足の順に生えてきます。
左側には息をする「えらの穴」があって、足が生えやすいため、左前足から生えてきます。
足が生えて穴が塞がったら、口で息をするようになって、水面に口を出すようになります。
今回は、前足が生えたオタマジャクシは、ほとんどいませんでした。
もう少しすると成長が進んで、前足が生えてくるでしょう。
オタマジャクシの観察が終わったら、ガイドからアズマヒキガエルの卵のクイズです!
卵の塊の長い卵塊の長さや、卵塊に入っている卵の数のクイズをみんなで考えてみます!
アズマヒキガエルの卵塊は約10mで、その中には約3000個も卵が入っています!
そのことに、みんなビックリ!
観察を終えたらオタマジャクシを湖に返してあげて、森林科学館に戻ります。
戻る道中に、アズマヒキガエルと思われる大型のカエルの骨が落ちていました!
観察しやすいように、バケツの裏に骨を広げて観察してみます!
なんで、ここに骨があったのか、みんな探偵になったかのように推理していきます。
そこから、骨が全部無いから、きっと動物に食べられて、その残りが骨になったんだと結論がでました。
園内にはカエルを食べる動物の一つにタヌキが生息しています。
ガイドがタブレット端末で、タヌキが湖の鯉の死骸を食べる動画を紹介しました。
アズマヒキガエルなど多くのカエルはたくさん卵を産みます。
卵全部がカエルになったら、山はカエルで埋め尽くされます。
でも、そうならないのは、カエルとオタマジャクシが他の生きものにとって、
大事な食べものになっているからです。
毎年カエルとオタマジャクシがたくさん生まれることで、多くの生きものが食べて生きていけるのです。
森林科学館に戻って、休憩したら、ガイドが事前に用意しておいた4種類のカエルを観察してみます!
カエルの指先や色や大きさなど、本物のカエルを見ながら体の特徴を観察します!
みんな目を輝かせながら、カエルを夢中で観察しました♪
最後に、ガイドからカエルを守る大切さや、守り方を解説します。
カエルは多くの生きものにとって大事な食べものでもあるので、
カエルを守ることは、そのカエルを食べて生きている生きものを守ることにも繋がります。
また、カエルは山や場所が変われば、同じ種類でも遺伝的・生態的に異なります。
その場所に暮らすカエルは、昔から続いてきた、その場所だけのカエルです。
そこに違う場所のカエルや生きものを人が放してしまったら、その場所のカエルは変わってしまいます。
なので、むやみに生きものを外に放すのはやめましょう。
優しく観察したら、元の場所に返してあげるだけでも、
その場所のカエルに優しくすることができます♪
以上の話しを、みなさまに聞いてもらったら、最後にカエルの缶バッチを記念にお渡しして、おわりになります。
最後まで、色んなカエルの話が参加者のみなさまから飛び交う、楽しいカエルのひと時でした!
ご参加されたみなさま、ありがとうございました!
エコパ伊奈ヶ湖では、夏の自然教室で、土の中にいる小さな生きものを観察する「ミクロ探検隊」や、
野生動物の糞を食べる虫を観察する「キラキラうんち虫を探せ!」や
森にカメラを仕掛けて野生動物を調査する「カメラで野生動物調査」を行います!
親子で生きものを観察してみたいご家族や、詳しく知りたい大人だけのご参加もお待ちしております!
これからの予定はこちら→2025年度7‐9月の自然教室チラシをご覧ください。