5月18日(日)に自然教室「初夏の野鳥観察会」を実施しました!
こんにちは!
新緑の色も深まり夏を思わせる暑さのこの頃、エコパ伊奈ヶ湖ではハルゼミが鳴きだしています。そんなエコパ伊奈ヶ湖で、5月18日「初夏の野鳥観察会」を実施しました。
鳥は日の出とともに活発に動き出します。それに合わせ、野鳥観察は早朝が狙い目。参加者の方々には8:00という早い時間に集合していただきました。まず、ガイドスタッフがエコパ伊奈ヶ湖とはどんな所か、鳥たちにとって今はどんな季節か、などのお話をしました。
今の季節、多くの鳥たちは繁殖活動の真っ最中です。エコパ伊奈ヶ湖にいる鳥たちも繁殖のために食物や住処を求めて海外(東南アジアなど)から渡って来ていたり、山の高低移動中だったりします。鳥たちは世界を超えて、山をまたいで、なんとも大胆に移動し活動するのですね。
さて、双眼鏡を1人1個持ち、いざ森の中へ!明け方まで降り続いた雨のため、霧が真っ白にかかった中でのスタートとなりました。
坂を降り始めた所で、早速盛んな鳥の鳴き声が聞こえてきます。ここは針葉樹林と広葉樹林が隣接していて、多様な鳥が見られる好スポットです。鳥の鳴き声は、鳥の種類はもちろん、鳥の状態(警戒中なのか、のんびりしているのか、求愛中なのか、喧嘩中なのかなどなど)を教えてくれます。参加者の皆さんは音に集中し、声を立てずなるべく忍び足で、静寂の中を進みます。
次々聞こえてくる野鳥の鳴き声やその姿に、思わず「おぉー」「いた、いた」と小さな感嘆の声が出てしまいます。このブログで鳴き声をお聞かせできないのがとても残念です。
※鳥の写真は他日に撮影したものになります。
ヒガラ「ツピリツピリツピリ」エコパ伊奈ヶ湖で最多の小鳥。今日も盛んに鳴き交わしていました。
ヒヨドリ「ピエーーーッ」「キエーーーッ」けたたましく鳴いて喧嘩をしています。気性が強く、他の鳥を追いかけているのがよく見られます。
カケスは「雨覆(あまおおい)」と「小翼羽(しょうよくう)」の青い羽が印象的です。カラスの仲間でとても賢く、様々な「物真似」をします。この時はクマタカの鳴き声をまねて「ピーヨピーヨ」と鳴いていました。
今日、最も長い時間楽しませてくれたのはキビタキ。
北伊奈ヶ湖に下る道の途中、同じ場所で約20分間もの間その姿を披露し続けてくれました。おかげで、望遠鏡や双眼鏡でたっぷりと観察でき、堪能しました。
スタッフガイドが、この個体の頭の羽が淡い色であることから、去年生まれて今年初めての繁殖活動に参加している雄だろうこと、横のせせらぎがなわばり境界になっていて、縄張りアピールを懸命にしているのだろうことを教えてくれました。鳥の暮らしぶりやその場での「事情」といった生態を知ると、その鳥がとても身近に感じられますね。
途中、シジュウカラと思われる巣の中から出てきた巣材を見ました。
巣の中にまず苔を敷き、その上に鹿の毛を載せて卵を置く産座をフカフカにしています。鹿の毛をこんなにも多く集める親鳥の頑張りに感じ入ってしまいます。
ここではカワウが水中に潜っていきました。
数十秒から、長い時には1分以上も潜水できるカワウです。この時も警戒しているのか、なかなか水から出てきませんでした。
最後に、同行されたテレビのカメラマンさんがオオルリの姿をとらえてくれました。
コマドリ・ウグイスとともに三鳴鳥とされるオオルリです。が、この時は一声鳴いただけでした。参加者の皆さんが気づかなかった貴重な姿。カメラをのぞき込んで「えーっ、すごーい」と驚きの声が上がりました。
さて、あっという間の3時間。芝生広場に帰るころには霧も晴れてきました。
ここで今日の振り返りを行いました。皆で見た鳥は8種類、鳴き声で確認できた鳥を入れると17種類の鳥を観察できました。たいへんな成果ですね。
エコパ伊奈ヶ湖では毎年60種類から70種類の鳥が記録されます。次回の野鳥観察会は冬を予定しています。季節を変えてまたどうぞ観察に来てください。
なお、今回の野鳥観察会の様子が「南アルプスネットワークニュース」(制作:南アルプス市役所 総合政策部)で5月31日(土)~6月6日(金)に放映されます。視聴できる地域にお住いの方は是非ご覧ください。
櫛形・若草地区(放送局:峡西シーエーテーブイ、11ch)8:00、17:00、22:00
白根・芦安地区(放送局:白根ケーブルネットワーク、11ch)7:00、12:00、19:00、22:00
甲西地区・富士川町(放送局:富士川シーエーテーブイ、11ch)8:45、12:00、22:00
八田地区・甲府市・笛吹市・甲斐市・中央市・韮崎市・北杜市・昭和町・市川三郷町・身延町※一部エリアを除く(放送局:日本ネットワークサービス、10ch)8:30、22:00
エコパ伊奈ヶ湖では毎月たくさんの自然教室を行っております。これからの予定はこちら→2025年度7‐9月の自然教室チラシをご覧ください。みなさまのご応募、ご参加をお待ちしています!